環境に配慮した印刷方法を導入することで、印刷物を販促ツールとしてだけでなく、自社の先進性をPRする道具としても活用できるようになります。

SDGs(持続可能な開発目標)に社会の関心が高まっているため、製品や採用のパンフレットで自然環境への配慮をアピールすることは欠かせません。

印刷物における環境配慮(SDGs)の現状

印刷物で環境に配慮しようという企業の数は増加傾向にあり、問い合わせの際にSDGsに対応したいと要望を伝える発注も増えています。全国的にレジ袋やカトラリーの有料化といったプラスチックごみ削減の義務化が進んでおり、社会的にも今後、SDGsへの関心は高まり続けていくと考えられます。

環境に配慮した印刷方法

印刷では主に「インキ」「用紙」「印刷工程」といった側面から、環境に配慮することができます。大気汚染を引き起こす材料を使わない、あるいは使用量を減らすといった取り組みが注目されています。

インキ

「植物油インキ(ベジタブルオイルインク)」は再生油を使用しています。植物油を使うことで生分解性があり、従来のインキと比べて石油系溶剤の使用を削減できるため、環境負荷を下げられます。

「ノンVOCインキ」は揮発性有機溶剤(VOC)の割合を1パーセント以下に減らしたものです。大気汚染の問題を引き起こすVOCの使用を削減することで、環境への負担を軽減します

用紙

環境に優しい用紙は主に3種類あります。

「FSC(R)認証紙」は適切に管理された森林の認証材を使用して作られた紙です。紙の原料として木を伐採した林地は、放置することで、森林生息生物の絶滅や大気汚染といった環境問題を引き起こすことにつながります。適切に管理された森林から紙の原料を調達し、地球環境を保全します。

「バナナペーパー」はバナナの茎の繊維を使用しています。バナナは成長スピードが速く、1年程度で実を収穫できますが、それだけバナナの茎もたくさん捨てられることになります。本来は捨ててしまうバナナの茎を資源として活用することで、森林保護・環境改善になります。

「ユポ紙」はリサイクルできる素材。燃やした際に有害物質が発生しないため、安心して処分できます。また、耐水性に優れているため、飲食店のメニュー表や選挙ポスターなど、印刷物の用途としても高い利便性を備えています。

水なし印刷

「水なし印刷」は印刷時の廃液を出さないことで、環境適応性に優れています。通常の印刷となる「水あり印刷」では、印刷工程で”湿し水”を使用します。湿し水は有害物質を含んでいることから、環境へ負荷をかけることとなります。水なし印刷では印刷工程で有害な廃液を含む”浸し水”を使わないだけでなく、現像工程での現像液使用量・廃液量も大幅に減らします。

また、インキが水でにじむことがないので、点がくっきりと再現され、高精細の仕上がりとなります。

環境に配慮した印刷方法のメリットデメリット

環境に配慮した印刷方法には、環境への負荷を軽減する利点がある一方で、デメリットが生じる場合もあります。印刷会社を適切に選ぶことで、デメリットの心配をすることなく、発注できます。

社会的な流れに対応できる企業とPRできる

環境に配慮することは社会的な関心が非常に高くなっています。印刷工程や使用する材料など、SDGsを意識した運営をすることで、社会の動きをくみ取れる会社だと判断してもらうことができます。

逆に、SDGsに配慮しない事業運営を続けることで、会社のイメージが悪くなってしまう可能性も考えられます。企業の将来を考慮し、可能なかぎり早い段階で環境に配慮することが肝要だといえます。

費用がかかる

印刷会社によっては、「水なし印刷」や「FSC(R)認証紙」を採用することでコストが高くなる場合があります。印刷にかかる費用は印刷会社によって変わるため、一概に言い切ることができず、環境に配慮した印刷方法であってもさほどコストが変わらない場合もあります。適切な印刷会社を選ぶことで、コストが高くなるデメリットを避けることが可能です。

まとめ

環境負荷に社会の関心が向けられている現状から、SDGsを考慮した印刷物を配布することは、企業のPRに直結します。適切な印刷会社を選ぶことで、印刷コストを必要以上に高くすることを防げます。事業の負担を過剰に大きくすることなく導入できる印刷方法で、SDGsに取り組んでいきましょう。