
企業紹介や採用パンフレットの英語制作は、インバウンド対策など海外の顧客獲得には欠かせません。また、労働力の補強といった企業として成長するためのメリットもあります。
ただし英語化したパンフレットは、仕上げ方にバリエーションがあり、「1冊にまとめるべきか?」「デジタル版にすべきか?」と悩む方が多くいらっしゃいます。
ここでは英語パンフレットを制作する前に知っておくべきことを徹底的に解説します。また、制作する際の発注方法についてもまとめているので、参考にしてみてください。
目次
英語でのパンフレット作成が必要な理由
日本語以外の言語で作られたパンフレットは今後、海外顧客を獲得するために幅広い企業で必要になっていくと考えられます。
ここからは英語パンフレットの役割が今後、大きくなっていく理由を紹介していきます。
販路開拓
日本国内を訪れる外国人の数は年ごとに増加傾向にあり、会社案内や製品またはサービスの案内を英語化することで販路拡大に繋がります。観光庁が以前に発表した英語対応の取り組みを紹介した資料によれば、訪日外国人に向けた列車やバスなどの乗車方法を事細かに対応していることは明らかです。
日本語を理解できない人でも快適に旅ができる環境となっているので、自社の製品やサービスを英語でストレスなく理解してもらうことは売上向上に貢献します。
また英語化した資料を制作しておくことは、積極的に海外に情報を発信する場面や、海外で事業を展開する際に大きく役立ちます。文字やイメージで情報を伝えられるパンフレットは、販路開拓には欠かせないツールです。
企業の海外展開
海外支社や生産拠点などを海外に設ける予定がある場合、英語化したパンフレットを持っておくと、事業の成長を助けてくれます。現地で従業員を募るための採用パンフレット、取引先との関係を築くための営業ツールとして企業パンフレットが役立ちます。
国内の労働者不足・求職者のグローバル化
日本国内だけで製品やサービスを提供する企業であっても、パンフレットの英語化は避けづらい状況に変化しています。英語での資料が必要なのは旅行者だけではなく、日本で学ぶ留学生や就労者も対象となります。
日本だけで製品を提供する企業でも、日本語以外の言語を使う人を対象に自社製品やサービスを紹介していくことが、成長のチャンスになると言えるでしょう。
英語版パンフレットの種類
英語版パンフレットは紙やデジタルなど、種類ごとの特徴を理解しておくと発注する際に役立ちます。
1冊にまとめる
日本語と英語を1つのパンフレットにまとめて掲載する方法です。パンフレットを手にした人は、自由に自分の言語で情報を集めることができます。
英語版を別途作成する
日本語版と英語版を別の冊子で用意する方法です。対応する言語が増えるほど、用意するパンフレットのバリエーションもたくさん作る必要があります。
英語でのデジタルパンフレット
インターネットを経由して公開するパンフレットで、自社サイトなど場所を選ばずに掲載できます。資料請求として問い合わせた人だけに公開することも可能です。
パンフレットを英語化するメリット・デメリット
ここではパンフレットの種類ごとに、英語化するメリットとデメリットについて説明します。
1冊にまとめると費用を抑えられる
日本語と英語を1冊にまとめて作る方法があります。この方法はたくさんの人に1冊のパンフレットを共有してもらう場面などに役立ちます。
ただし、英語で文字数が増えると、1冊あたりのページ数が多くなるので印刷や製本のコストが高くなる場合もあるので注意しましょう。
英語版を作成するとわかりやすい
作成する言語が決まっている場合は、日本語版と英語でそれぞれ別のパンフレットを用意すると、少ないページ数で必要な部数を用意できるのでコストを削減できます。
デジタルパンフレットは紙で作成するよりも修正コストが低い
デジタルパンフレットはオンラインで配信でき、海外にいる人でも簡単にアクセスできるので便利です。レイアウトなどのデザインは紙のパンフレットと同様にかかりますが印刷や製本が必要ありません。
そのため基準となるものを完成させてしまえば、どれだけたくさんの人に配布しても追加でコストが発生しないのでコストを抑えられます。また年度ごとに更新する情報がある場合にも、すぐに変更できるので魅力的です。
パンフレットを英語化する場合に抑えておくべきポイント
日本語版パンフレットを英語化する場合、表現や表記で気をつけなくてはいけないことがあるので、一つずつ確認しておきましょう。
翻訳の表現に注意!ネイティブ・バイリンガルのチェックが必須
Google翻訳やDeepLのような、従来よりも精度が高いと評判の翻訳ツールが増えています。日本語を入力するだけで、英語へ瞬時に変換されるのでとても便利です。
ただし以前の翻訳ツールより精度が高まったとはいえ、正しい表現ができていると言い切ることはできません。不自然な表現が含まれてしまうこともあるので、必ず英語を正しく理解している人にネイティブチェックをしてもらいましょう。チェックを依頼するのは、英語を母国語とするバイリンガルの翻訳者が理想です。
金額の表記に注意
数字はたくさんの言語で共通して使われていますが、価格の表記は世界共通ではないため注意が必要です。日本人では当たり前の常識として理解している「税込」「税抜」は、海外の人からすると税率がわからず混乱を招くことがあります。価格を税込で表記するなど、はっきりとわかるようにすると誤解を避けられます。
専門用語の表記に注意
専門用語の翻訳は間違えやすいので注意が必要です。パンフレット内で使う専門用語が固有名詞の場合は間違いが起きづらいですが、一般用語として使われている単語が専門用語としての意味を持つ場合は、翻訳でのミスが起きやすいので、入念に確認しておきましょう。
英語版パンフレットの作成方法
パンフレットを作る方法にはいくつか種類があり、それぞれ費用やクオリティに違いがあります。
自社で行う
自社でのパンフレット作りは、効率良く制作が進められ、事業や製品の理解もよくできている場合が多いので、理想的です。
しかしパンフレットを作る専門的な知識と技術を持った社員がいない場合、この方法はおすすめできません。特に英語化したパンフレットをしっかりと作る場合は、英語に合わせたレイアウトの理解などが必要です。
フリーランスのデザイナー・翻訳家に依頼する
付き合いがあるフリーランサーに委託するのも一つの手段です。例えば既に日本語版パンフレット作成をフリーランサーに依頼した場合などは、英語版のデザインも同じように委託するとスムーズに作業が進みます。
ただし事業内容を適切に伝えられる翻訳家を見つける手間がかかったり、新規でフリーランサーを探すのが大変だったりすることもあります。既に付き合いがある場合に限って、この方法はおすすめです。
制作会社に依頼する
多くの企業にとって都合の良い方法は制作会社に依頼することです。日本語はもちろん、英語化パンフレットを作ることに慣れている制作会社に頼めば、すべての肯定を安心して頼むことができます。どの方法で依頼するか迷った場合は、制作会社を選びましょう。
【事例】英語パンフレットから見るパンフレット制作実績
これまで、英語パンフレットを制作する上でのポイントを解説してきました。しかし、実際の制作現場では、クライアント様が抱える課題は一つとして同じものはありません。
ここでは、私たちが実際にお客様からいただいたご相談に対し、どのように課題を分析し、デザインの力で解決策を導き出したのか、具体的な制作事例をご紹介します。それぞれのパンフレットが、どのような「目的」を持ち、どのような「工夫」が凝らされているのか、ぜひその背景にもご注目ください。
事例1:ティッセンクルップ・ウーデ・クロリンエンジニアズ株式会社 様(会社案内パンフレット)
ドイツに本拠地を置く創業50年以上の歴史あるグループ企業様のパンフレットです。企業イメージを損なわないことを大切に、デザインレギュレーションを守りつつ、余白を活かしたすっきりとしたデザインのパンフレット制作を致しました。

事例2:AGCプライブリコ株式会社 様(会社案内パンフレット)
- 曲線や流線のオブジェクトを使用し、不定形のイメージをデザイン作成
- 表紙はコーポレートカラーの青をメインカラーに使用
- グローバル展開を示す世界地図を配置
- フォントや配色などレトロ調なベースデザインにモダンなテイストを融合
- 見出しを大きく使うと共に写真を使用したイメージに繋げやすいデザイン

事例3:株式会社サンコウ電子研究所 様(製品案内パンフレット)
表紙デザインはピンホール探知器の特性をイメージし、塗膜(絶縁性皮膜)を層のようなヴィジュアルでデザイン作成いたしました。
中面のレイアウトは白地を基本に作成し、英語併記部分を青文字にすることで、文章が多くても読みやすい紙面になるように心がけました。

事例4・株式会社プリス 様(製品案内パンフレット)
シンプルなデザインの中でも写真画像をしっかりと押し出し、余白を十分にとることで可読性を上げたレイアウトに仕上げました。シリーズでのパンフレットは全てトンマナを揃えてユーザーが安心して閲覧できるような設計としています。

事例から見ると、英語パンフレットの予算は写真撮影や印刷加工によっても大きく異なりますがおおよそ40~80万円となります。
また制作期間は3~4か月で納品のケースが多くなっています。
英語パンフレット等の制作はファインプロスへ|まずはお気軽にご相談ください
私たちは、単にデザインの見た目を整える制作会社ではありません。優れたパンフレットとは、戦略的なマーケティング、ユーザーへの深い理解、そして細部まで配慮されたデザインの融合であると考えています。
そのパンフレットがどのようなビジネス課題を解決すべきかを原点に、貴社の事業に貢献するための戦略的パートナーとして、企画・構成段階から伴走します。
- 業界を問わない、本質的な課題解決力と企画提案力
- 丁寧なヒアリングからデザイン、印刷まで一気通貫で対応
- Web サイトや動画など、他媒体との連携もご提案可能
「何から手をつければいいか分からない」「既存のパンフレットをリニューアルしたい」など、どんな些細なことでも構いません。まずは、貴社がパンフレットで実現したい未来をお聞かせください。









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